
急な水漏れは、見過ごすと床下や壁材の腐食、家財の損傷、さらにはシロアリ被害やカビの発生など、住宅全体に深刻なダメージを与えます。水道料金も知らず知らずのうちに高額になり、家計にも大きな負担となることがあります。
本記事では「漏水修理」の基礎知識から、緊急時に役立つ応急処置、自分で確認できるポイント、専門業者への依頼方法まで、高校生にも分かる平易な言葉で丁寧に解説します。
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漏水修理の必要性と原因
漏水がもたらすリスク
漏水が続くと、木材や石膏ボードが湿気を帯びて膨張・変形し、床鳴りや壁のひび割れを招きます。さらに湿度が高い環境はカビの温床となり、アレルギー症状を引き起こす可能性があります。給水配管内の水圧が高いまま漏れ続けると、配管自体の破損や周囲への水漏れ範囲拡大を引き起こし、修理費用が数十万円単位に膨らむこともあります。
主な原因と発見のポイント
原因としては、配管の経年劣化や凍結による破裂、施工不良、錆びによるピンホールなどがあります。まずは水道メーターのパイロット(水漏れ確認用の小さな回転盤)が停止しているかを確認。水を一切使っていない状態で回転していれば、どこかで水が漏れている証拠です。また、壁や床にシミがないか、蛇口根元から滴下していないか、トイレのタンク内や自動洗浄機からの水漏れも注意しましょう。
漏水の応急対処法
元栓の閉栓方法
屋外メーター横にある元栓バルブは、スパナやモンキーレンチがなくてもビニールひもを巻いて手で回せる場合があります。時計回りにしっかり締めると水の供給が止まり、漏水箇所からの流出を一時的に止められます。漏れが止まらない場合は、敷地境界の止水栓も確認してみてください。
一時的な水の受け止め方
漏水箇所が見える位置であれば、バケツやタオル、ビニールシートで水を受け止めて家屋へのダメージを軽減します。狭い隙間からの漏れには、吸水シートや雑巾を当てて吸収し、定期的に交換しましょう。漏れが多い場合は大きめのバケツやタライを複数並べると安心です。
漏水修理の具体的手順
調査と原因特定の流れ
専門業者は音聴器や赤外線サーモグラフィーで配管の内部音や温度差を検知し、漏水箇所を高精度で特定します。自分で行う場合は、元栓を閉めた後にメーターの再確認、床下点検口の覗き込み、水道管の露出配管の目視チェックを行い、漏れ位置の目安をつけましょう。
修理施工のポイント
配管交換では、古い配管材質(銅管、VP管、PE管など)にあわせた新しい部材を選び、水圧試験で漏れがないことを確認します。配管の接続部には、規定トルクでの締め付けと専用シール材の使用が必須です。特に屋外埋設部の工事では、掘削後の埋め戻しや防水処理にも注意が必要です。
漏水修理にかかる費用と業者の選び方
費用相場の目安
配管の露出部補修は1万~3万円程度、部分交換で3万~8万円、大規模な埋設管交換や床下工事を伴う場合は10万~20万円以上が相場です。現場状況や管径、施工範囲によって差があるため、必ず複数社から詳細見積もりを取りましょう。
信頼できる業者を選ぶ基準
給水装置工事主任技術者や建築士の有資格者在籍、施工保証の有無や期間、過去の施工事例と口コミ評価をチェックします。地元で長年営業している業者は、アフターケアや緊急対応にも柔軟な場合が多いです。また、見積書に作業内容や使用部材、保証内容を明記しているかも判断基準になります。
まとめ
漏水は小さく見えても放置すると家屋全体に大きな影響を及ぼします。まずは元栓を閉めて応急処置を行い、被害を最小限に抑えたうえで専門業者に正確な調査と修理を依頼しましょう。