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キッチンの排水管交換が必要なサインと交換範囲
シンク下のにおい・水漏れ・カビ・配管のサビや割れは、交換を検討すべき代表的なサインです。放置すると床材の腐食や階下漏水に発展し、修繕費が大きくなります。まずは止水栓を閉め、シンク下の排水部を目視で確認しましょう。
よくある症状
排水口からの下水臭、シンク下の水たまり、接続部の結露や滲み、食洗機やディスポーザー周りの水滴痕など。これらはパッキン劣化やパイプの微細な亀裂、勾配不良で起こります。
交換対象の部位
交換範囲は大きく分けて排水トラップ(排水口直下の金具)、排水ホース(シンク下と床下の接続部)、床下配管(壁内・床下の塩ビ管)です。症状と劣化度合いにより、部分交換から配管の入れ替えまで対応が分かれます。
排水管交換の費用相場と内訳
費用は基本料金・作業費・部材費・処分費の合計で決まります。地域、建物条件、部材グレードにより差がありますが、当社の対応実績と公開相場から以下が目安です。

費用の内訳と考え方
出張を含む基本料金、取り外し・取り付け等の作業費、トラップやホース・塩ビ管・接着剤等の部材費、撤去材の処分費で構成されます。夜間・緊急帯、養生範囲の拡大、階上作業などで割増になることがあります。
交換パターン別の目安費用
排水トラップ交換:部材と作業を含め1〜2万円台が目安。
排水ホース交換:長さや形状により1万円前後〜。
床下の一部配管交換(1m以内):施工条件により2万円台〜、延長で加算。
配管の広範囲交換:床の開口や復旧が必要な場合は10万円以上になることもあります。正確な金額は現地確認が前提です。
費用が高くなる条件と安く抑えるコツ
現場条件で費用差が出るポイント
①作業スペース:シンク台が狭い、床下点検口がない等は工数が増加。
②配管の長さ・経路:長尺や曲がりが多いと材料と手間が増えます。
③材質・規格:古い規格や特殊部材は取り寄せ費用が発生。
④関連設備:食洗機・浄水器・ディスポーザーがあると接続部材や試運転の工程が増えます。
費用を抑えるためのコツ
症状の早期対応で交換範囲を最小化し、写真付きで相談して調査効率を上げましょう。相見積もりでは「対象部位・交換長さ・使用部材・復旧範囲・出張や時間外の有無」を同条件で比べるのがポイントです。水回りは見積りだけ無料の業者も多いので、条件を揃えて比較すると安心です。
作業の流れと所要時間の目安

交換の基本手順
止水→養生→既存部の取り外し→勾配とシール材を確認しながら新規配管を組立→接続部の水張り試験→清掃・撤去材回収が基本です。トラップやホースのみなら短時間、床下配管は点検口の有無で時間が変わります。
工事時間と生活への影響
軽微な交換は30〜90分程度、床下配管の一部交換で2〜4時間が目安です。全面入れ替えや床復旧を伴う場合は日程調整が必要です。作業中はシンクが一時的に使えないため、調理や洗い物のタイミングを避けてご依頼ください。
DIYの可否と注意点
自分でできる範囲
工具が揃っていれば排水トラップやホースの交換は可能です。ただし、パッキンの厚み・呼び径・バンド形状の適合、シールテープや防臭機能の確保など規格の一致が必須です。誤った組付けは漏水や臭気逆流を招きます。
プロに任せるべきケース
床下・壁内の塩ビ管交換、勾配の再調整、複数機器の接続、木部の腐食やカビの復旧を伴うケースは専門工事です。見えない箇所ほどリスクが大きく、万一の階下漏水は高額な損害につながります。緊急時や不安がある場合は無理をせず専門業者へご相談ください。
なお、キッチンの排水口直下にあるトラップはPトラップ・Sトラップ・ワントラップなど形式があり、構造によって封水(臭いを止める水の栓)の量やメンテナンス性が異なります。古い金具はガスケットが痩せて隙間ができやすく、締め増しで一時的に止まっても再発しがちです。劣化が進んでいる場合は部品交換より本体交換が結果的に安く済むこともあります。
床下や壁内の配管はVU管・VP管(塩ビ管)の使用が一般的です。ディスポーザーや高温の湯水を頻繁に流すキッチンでは、耐熱や耐薬品性も考慮して選定します。勾配は詰まりにくさに直結するため、既設よりも悪化させない施工精度が重要です。
集合住宅では、床下配管の一部が共用部に該当するケースがあり、管理規約に基づく事前申請や工事時間の制限が設けられています。管理会社への連絡や掲示物の準備も当社でサポート可能です。
見積もり精度を高めるには、症状の発生日・頻度・発生場所、シンク下全景と接続部の写真、食洗機や浄水器などの有無、築年数・リフォーム歴をご共有ください。情報が揃うほど、過不足のない提案ができます。
交換後は接続部の増し締めと定期点検を行い、初期不具合の再発を防止します。万一の際の工事保証や、詰まり予防の生活アドバイス(油を直接流さない、年1回の排水清掃など)もお伝えします。
DIY時は止水栓の閉止・ブレーカーの遮断、作業手袋と保護メガネの着用、シール材の硬化時間の確保が必須です。配管の切断や接着を伴う作業は、乾燥不十分だと後日に漏れや臭い戻りが発生します。少しでも不安があれば無理をせずご相談ください。
まとめ
キッチンの排水管交換は、症状と劣化箇所に応じて小さな部品交換から配管の入れ替えまで幅があります。費用は基本料金・作業費・部材費・処分費で決まり、交換範囲や現場条件で変動します。早期の点検・写真付き相談・相見積もりで適正価格に近づけられます。急な水漏れや、ご自身での作業に不安がある場合はいつでもご相談ください。