給湯器が水漏れしている際にいますぐやるべきこと

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ミズのホットライン鈴木

年間訪問件数は約500件。水道緊急業界20年の経験があります。 関連保有資格は給水装置工事主任技術者、排水設備工事責任技術者、管工事施工管理技士など。ご相談は0120-861-688またはLINEから

シャワーや蛇口のお湯の勢いが弱いと感じたことはありませんか?

その原因として給湯器からの水漏れが考えられます。また、自分では気づかなくても、水道局から漏水指摘を受けることもあります。

この記事では、給湯器からの水漏れに気づいたらどうすればいいのか、初心者にも分かりやすく説明しています。

給湯器の種類には「ガス」や「電気」などさまざまな種類がありますが、ここでは最も一般的な「屋外ガス給湯器」について記載しています。

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まずはじめにやること

まず最初にやるべきことは「どこから水が漏れているか?」を確認することです。

給湯器本体「内部」から水が漏れている場合には修理は難しいです。故障の場所によっては給湯器メーカーであれば修理できることがありますが、給湯器製品は各種認証登録を受けているため、メーカー以外では内部の修理や改造はできません。

以下は給湯器内部ではなく「給湯器やその配管」から水が漏れている場合の対処方法です。

屋内給湯リモコンの電源を切る

給湯器や配管から水が漏れていることがわかったら、誤動作、過剰稼働などから給湯器を保護するためにまず屋内の給湯リモコンの電源を切りましょう。

安全装置は付いていますが念のための電源を切っておいたほうがよいでしょう。

止水栓を閉める

水漏れを抑えるために、給湯器にある止水栓を閉めてください。

給湯器の止水栓
②が止水栓。右に回して閉じる。
給湯器の止水栓

基本的に止水栓の位置は給水側配管(給湯器の下)についています。

止水栓が見つからない場合や閉められない場合は、元栓を閉めることで水の漏れを止めることができます。

修理業者に連絡する

賃貸物件の場合は大家さんや管理会社に連絡してみてください。

給湯器を設置してすぐに水漏れが見つかった場合は、施工業者さんにすぐに連絡してください。

それ以外の場合や、すぐに対応してほしい場合は、弊社のような修理業者にご連絡ください。

水漏れの早期発見

水漏れは、しばしば小さな兆候から始まります。

例えば、給湯器周辺の床が湿っている、または水滴が給湯器から落ちているなどこれらは水漏れの初期症状である可能性が高いです。定期的な点検が重要で、特に冬季には凍結による水漏れが起こりやすいため、注意が必要です。

参考:水道管の凍結を防ごう! 方法と注意点……東京ガスなど指南

なぜ給湯器から水漏れする?

給湯器から水漏れが起こる理由について、初心者にもわかりやすく説明します。

給湯器の水漏れは、「給湯器本体からの水漏れ」と「給湯器につながる配管からの水漏れ」があります。それぞれの原因を見ていきましょう。

<給湯器本体からの水漏れ>

■故障や経年劣化

給湯器が古くなると、中の部品や材料が劣化し、水漏れが起こることがあります。

原因は、ゴムやパッキンの劣化、内部の錆びや腐食、部品の摩耗、内部の配管亀裂などです。

給湯器が故障しているかもしれない兆候として、水温が不安定、お湯が出にくい、異音や異臭、リモコンのエラー表示などがあります。

<給湯器につながる配管から水漏れ>

配管の経年劣化

配管が古くなり、錆や風雨による腐食などが原因で水漏れすることがあります。

凍結

配管内の水が凍ってしまい、配管が破損する「凍結破裂」という現象が水漏れの原因になります。凍結破裂を防ぐ方法としては、給水管/給湯管に断熱材を巻く、電熱ヒーター線を配管に取り付ける方法などがあります。

施工不良

ごくまれなケースで、配管の接続がしっかりと締まっていなかったり、取り付け位置が適切でないと水漏れが起こることがあります。

外部からの損傷

台風や、地震などの自然災害や外部からの衝撃が原因で、給湯器や配管が壊れて水漏れが起こることがあります。

給湯器の水漏れは自分で修理できる?

給湯器の水漏れ修理について、自分で対処できるケースと専門家に任せるべきケースを説明します。

給湯器につながっている外部の配管水漏れには自分で修理できる場合もありますが、修理に関しては知識や経験がある人だけが自己責任で取り組んでください。

給湯器の種類によって、水漏れの対処方法は少々異なる場合があります。

ガス式の給湯器は、ガス漏れの危険もあるため、専門の技術者による点検が必要です。一方で、電気式の給湯器は、電気ショックのリスクがあるため、電源を切ってから対処する必要があります。どちらの場合も、専門の修理業者に依頼することが最も安全で確実な方法です。

自分でできる修理

配管の中にはガス管、水道管、お湯の配管、追い焚き循環用の配管などが混在しているため、基本的には専門家に任せるのが無難です。

ただし、「給水/給湯の配管修理」「給水/給湯の配管の接続部分修理」「パッキン交換」は自分でできるかもしれません。

まず、水漏れしている部分が給水/給湯の配管であることを確認してください。フレキ管の接続部分から水が漏れている場合は、パッキンを交換したり、場所によってはフレキ管自体を交換することもできます。

自分でできない修理

水漏れ箇所が「給湯器内部」「配管」「配管の接続部分」のいずれかである場合は、自分での修理は避けてください。

給湯器内部の水漏れを自分で修理しようとして本体を分解するのは、故障や事故、ガス漏れや火災のリスクが高まるため、絶対にやめてください。

給湯器の外側の水道配管や接続部分の修理は、知識がある方なら可能ですが、正しい方法で行わないと作業中に問題が起こったり、他の部分を傷つけて被害が広がる恐れがあります。

ちなみに

給湯配管だけではないのですが、インターネットの情報を頼りに材料や道具を揃えて自分で修理しようとすると、以下のような問題が起こることがあります。

「うまく修理できない」

「選んだ部品が合わない」

「一度は外せたけれど、元に戻せなくなった」

「何が間違っていたか分からず、頑張ったけれど改善されない」

「自分で簡単に取り付けられると書いてあったので購入したが(例えば、トイレのウォシュレット便座)、実際には難しかった」

このような声がよく聞かれます。

たまに「修理方法を教えてほしい」というご依頼をいただきますが、それが原因で改善しなかったり、さらなる問題が起こることもあるため、弊社では修理方法のみお伝えするというのは一切ご遠慮しております。

給湯器修理の実際の作業内容

給湯器の配管を修理する際、使用する方法は配管の種類によって変わります。

たとえば、銅製の配管の修理には、伝統的な「ろう・はんだ継ぎ手」が使用されることがあります。この方法は、耐久性と信頼性の高い接続を提供します。

一方で、より現代的なアプローチとして「機械式継ぎ手」も選択肢として存在します。これらは、特別な工具を使って配管を物理的に固定することで、水密性を確保します。

硬質ポリ塩化ビニル(PVC)管の場合、異なる種類の継手が推奨されます。例えば、「TS継手」や「RR継手」は、PVC配管に特化した設計で、簡単に取り付けられると同時に、長期にわたる安定した性能を提供します。

配管の接続部分のパッキンは、経年劣化により交換が必要になることがあります。また、フレキシブルな配管、通称「フレキ管」も、時間の経過と共に劣化し、交換が求められることがあります。これらの部品は、水漏れを防ぐために重要な役割を果たしているため、定期的な検査と適時の交換が不可欠です。

さらに、配管を保護し、温度変化による損傷から守るためには、「配管保護施工」や「配管保温施工」が極めて重要です。これらの施工は、配管を外部の損傷から守り、断熱材を使用して熱損失を最小限に抑えることで、給湯器の効率を高める効果があります。

給湯器の交換を検討する時期

給湯器自体の安全性を確保するためには、メーカーが推奨する標準使用期間(一般的には約10年)を目安に交換を検討することが賢明です。

もちろん、10年を超えても給湯器が正常に機能している場合は、引き続き使用することができます。しかし、少しでも故障の兆候や水漏れが見られた場合は、速やかに専門の修理業者に相談することが重要です。

給湯器の寿命を延ばすためには、定期的な点検や清掃が不可欠です。これには、部品の摩耗をチェックし、必要に応じて交換することが含まれます。

特に、給湯器のフィルターは汚れが蓄積しやすいため、これを定期的に清掃することで、給湯器の性能を維持し、長期にわたる使用を可能にします。

給湯器水漏れ修理のコスト

給湯器の修理や交換の費用は、製品のモデルやメーカー、そして故障の状況によって大きく変動します。

給湯器価格
給湯器本体の価格は3万円程度から10万円以上までと幅広い

具体的には給湯器の水漏れの初期段階の修理では、5,000円から15,000円程度が一般的です。

しかし、特定の部品(例:バルブやヒーター)の交換が必要な場合には、20,000円から50,000円程度の費用になるケースが多いです。

さらに、給湯器全体の交換が必要と判断された場合、新しい給湯器の価格に加えて、取り付け工事費が必要となり、合計で5万円〜10万円以上のコストがかかることも考えられます。

購入や修理の際は、各メーカーの給湯器の価格や性能、保証期間などを詳しく調査し、最もコストパフォーマンスが高い選択をすることが推奨されます。

まとめ

給湯器の水漏れ修理は、たくさんの配管やガスが関わるリスクが高い部分なので、自分でできることは少ないです。

この記事を読んで自信を持って取り組める場合以外は、メーカーや私たちのような水道設備業者に一度ご相談いただくことをお勧めします。

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