
浴槽の水がなかなか流れず足もとが水浸し…そんな経験はありませんか?浴槽つまりは髪の毛や石鹸カスなどが排水口で固まることで起こり、放置すると悪臭や逆流・漏水につながることもあります。
この記事では、専門業者として現場で培ったノウハウをもとに、自分で試せる解消法から予防策、業者へ依頼すべきケースまでやさしく解説します。
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浴槽つまりが起こる原因と症状
主な原因物質
浴槽の排水口にはシャンプー中に抜け落ちた髪の毛、石鹸カスや皮脂、入浴剤の結晶、子どものおもちゃなどさまざまな固形物が溜まります。髪の毛に石鹸カスが絡みつき団子状になると水をせき止め、排水管深部まで届くと市販薬剤だけでは取り切れない強固なつまりを形成します。
つまりのサイン
水が渦を巻かずゆっくり流れる、排水口からゴボゴボと気泡音がする、浴槽を抜いた後も洗い場に水が残る——これらは内部で水の通り道が狭くなっている合図です。異臭や床側への染み出しが出る前に早めの対処が重要です。
自分でできる浴槽つまりの解消法
ラバーカップ・真空式パイプクリーナーの使い方
排水口に5cmほど水を張り、ラバーカップを排水口に密着させて押して引く動作を10回程度繰り返します。真空式パイプクリーナー(ハンドポンプ)は強い吸引力で深部の異物を動かせますが、樹脂トラップを傷めないよう過度な加圧は避けましょう。
重曹とクエン酸+お湯で分解
重曹100gを排水口へ振り、その上からクエン酸50gを重ねます。40℃前後のぬるま湯200mlを静かに注ぎ30分放置すると、発泡作用で脂汚れが剥離。最後に勢いよくお湯を流して残渣を洗い流します。塩素系薬剤を併用すると有毒ガスが出るため併用は厳禁です。
市販パイプクリーナーを安全に使用
液体パイプクリーナーは塩素系アルカリ剤が主成分です。排水口の水気を拭き取り、規定量を直接注いで30分放置した後、十分な水で流します。成分が強力な分、金属配管やゴムパッキンを傷める恐れがあるため、月1回程度にとどめ、必ず換気とゴム手袋を着用してください。
解消できない場合のチェックポイント
排水トラップの掃除手順
ヘアキャッチャーとトラップカップを外し、中性洗剤と古歯ブラシで汚れをかき出します。封水が抜けていると臭気上昇の原因になるため、清掃後は必ずコップ1杯の水を注ぎ封水を復活させましょう。
ワイヤーブラシや高圧洗浄の目安
1m以上先で詰まっている場合はドレンクリーナー(ワイヤー式)で物理的に砕く方法が有効です。それでも抵抗が強い場合は排水管内部に皮脂とスライムが固着している可能性があり、業務用高圧洗浄が必要になります。
こんな症状は業者へ
浴室全体の排水が逆流する、異臭が強い、水位が下がらない、2階以上で漏水リスクがある。このようなケースは内部で広範囲に閉塞が起きていることが多く、市販品での対応は危険です。無理にワイヤーを押し込むと配管を突き破り漏水する事故も報告されています。築20年以上の在来工法浴室では塩ビ管が脆くなっていることもあるため、早期に専門家へ判断を仰ぎましょう。
浴槽つまりを防ぐ予防策
髪の毛キャッチャーで物理ブロック
ヘアキャッチャーをこまめに交換・清掃し、浴槽の栓を抜く前にネットで髪の毛を受け止めるだけで60%以上の異物流入を防げます。
定期清掃と薬剤メンテ
週1回の重曹+クエン酸、月1回の液体クリーナーで汚れが蓄積しにくい環境を保ちましょう。追い炊き配管を洗う際も排水口に汚れが流れ込むためセットで行うと効果的です。
専門洗浄のおすすめ周期
家族構成や入浴剤の使用頻度にもよりますが、一般家庭でも3〜5年に一度、高圧洗浄を行うと配管寿命を延ばせます。中古住宅では購入時に実施しておくと安心です。
まとめ
浴槽つまりは髪の毛や石鹸カスが主な原因で、ラバーカップや重曹+クエン酸、市販クリーナーで多くは改善できます。しかし水が流れないまま放置すると配管の腐食や階下漏水に発展する恐れがあります。自力解消が難しい、今すぐ何とかしたいと感じたら、早めに専門業者へ相談することが安全かつ結果的に経済的です。
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